T-PIRC壽崎拓哉准教授の研究グループは、マメ科植物体内の窒素状態に応じて全身的(地上部と根)に機能し、窒素固定細菌の根粒菌が共生する根粒に鉄を集める働きを持つペプチド因子を発見しました。さらに、根粒共生をしない植物でも、このペプチド因子が体内の窒素と鉄のバランスを保つことで、窒素恒常性を制御することも明らかにしました。
本研究グループはこれまで、土壌中の窒素栄養に応じた根粒共生の制御の仕組みを明らかにしています。今回の研究は、これらの先行研究に基づくものです。窒素栄養に応じた鉄獲得のメカニズムが明らかになったことで、植物の環境適応の仕組みに関する理解がさらに深まりました。
本研究成果は、植物の微生物共生や栄養利用の能力を最大限に引き出し、持続可能な社会に貢献する技術開発につながることが期待されます。
本研究成果は,2024年1月29日に国際雑誌「Nature Communications」に掲載されました。
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