研究成果

Frontiers in Plant Science誌へ野中聡子助教・中村幸治教授・江面浩教授らの論文が掲載

野中聡子助教・中村幸治教授・江面浩教授らの研究グループは、広い植物種への形質転換効率の向上を目指し、アグロバクテリウムの改良に取り組んでいます。アグロバクテリウムの感染時植物から発生するエチレンやGABAが形質転換を抑制することが知られています。これまでにエチレンを抑制するスーパーアグロバクテリウムver.1、GABAを抑制するスーパーアグロバクテリウムver.3を開発しました。
今回掲載された論文では、エチレンとGABAを同時に抑制する能力を付与しスーパーアグロバクテリウムをver.4へとアップデートしました。スーパーアグロバクテリウムver.4は、エリアンサス、トマトなどへの一過的な遺伝子導入効率をver.1やver.3よりもさらに向上させることに成功しています。また、ver.1やver.3と比較してトマトへの形質転換効率も1.5倍に向上させました。従来のアグロバクテリウムと比較した場合、形質転換効率が3倍に上昇していました。本スーパーアグロバクテリウムver.4は、植物デザイン研究への貢献が期待されます。
なお、本研究の一部は、形質転換植物デザイン研究拠点共同研究として実施されました。

[掲載論文]
Super-Agrobacterium ver. 4: Improving the Transformation Frequencies and Genetic Engineering Possibilities for Crop Plants.
Nonaka S, Someya T, Kadota Y, Nakamura K, Ezura H
Frontiers in Plant Science (オンラインにて公開)
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpls.2019.01204/full?&utm_source=Email_to_authors_&utm_medium=Email&utm_content=T1_11.5e1_author&utm_campaign=Email_publication&field=&journalName=Frontiers_in_Plant_Science&id=467642

This entry was posted in 研究成果. Bookmark the permalink.